花水木〜空  作:イノク

何を言えばいいのだろう
何を見ればいいだろう
何をすればいいのだろう
そっと咲く花たちは ありのままを受け入れているのに…
人は自分の中にある 心で世界を感じてしまう
花になればもっと楽なのに
流れるままの水でもいい
でも花の気持ちは誰も知らない
水の気持ちも誰も知らない
花にも夢があるのかな?歩いてみたいと…
水にも夢があるのかも下から上へ左から右へ右から左へ
でも花も水も何も言わず咲き流れている笑っているのかな?泣いているのかな? それとも歯を喰い縛っているのかな?
人は何故笑うのだろう
何故泣くのだろう
何故歯を喰い縛って生きていくのだろう 花も水も何も語ってはくれない
目の前をジョギングする人達が通り過ぎていく
僕は目の前にある大きな木をじっと見ている。
するとやさしく包み込むようにそのままでいいんだよと声がした。
昔、大空から降る雨は生きるものを潤す空からの贈り物だったかもしれない
満天に輝く星達は生きるものへの祝福のメッセージだったかもしれない
でも今、雨は空の涙、星達は潤んだ瞳
ありのままでいれば 花や木や水の声が聞こえ
ありのままでいれば空を悲しませたりしない。
子供達は花や木や水達と会話し
空からの祝福を受けている。
そんな時が誰でもあったのに…
人は大切なものを失っている事に気づいていない。





















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