Let's Fight!! 3  作:AUN



「パコンッ!!」

そいつの頭からは、とても響きのいい音がした。
きっと、「頭の中が空洞で馬鹿なんだろう」と解釈するべきだったが、そうではなっかった。

なぜなら、そいつを殴った物は単なる「模造紙」殴ったもの自体が空洞だったので、そんな音がしてもしょうがなかった。

「一本!!」
ジュンキ
純輝は楽しそうに俺のいる側の右腕を挙げた。
元部長は何が楽しいのだか・・・

あと、今気が付いたけど、やはりみんな俺を見る目が変わってきている。
そりゃそうかもな。
さっきの、ガリベン阿本はともかく、サッカー部の森崎、ラグビー部の佐藤、空手部の鈴木までも倒していったからな。
とうとう阿本で9人目、次で10人抜きだが、後残りの昼休みもあと5分となっていた。

「ほら!!次で最後だよ、ウチの竜に勝てる奴はいないの?」
見せ物じゃないんだよ、元部長・・・

中学生は、ほうきとか、長い物を持つと振り回したくなるのようだ。
そして今日、模造紙が配られたため、ほぼ全員が、その「長い物」を持っているのだからたいへんなことなっている。
目のあった奴とは決闘、そんなためか、360ど見渡しても、チャンバラをしてない人はいない。
先生達はこんな日に限って、職員会議なんてしてるんだか・・

しかし、さっきまで俺が俺がと言っていた奴が、誰一人として出てこない。
前述の3人を軽くのしたからか、よくわかんなかった。

「私、行きます!!」

そんな沈黙を打ち破ったのは、一人の女子だった。
       シガハラ トモカ
そいつの名は、篠ヶ原 友果だった。




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