見守りたくて・・・  作:hero

(美香は中学1年生。いまは入学式。校門の前で透き通った空を見上げてすっと足を前に出した。
これからは自分の生活。新しい生活。美香は、正面を向くとにこっと笑った。)

「これからはもう新しい生活なのか・・・わぁなんかどきどきするなあ・・・」
ちょっと身震いをして、ふーっとため息をした。
「ミーちゃん!!おんなじ学校やね!ふふふ。これが私たちの学校かぁ・・・なあ。あれ?固まら
へんで良いのに!」
「えーっと一緒の学校なんだよね・・・。チャラ女といわれている玲奈と・・・」
「悪か?一緒やんけ!なあ。うれしいやろ!」
「NO!悪い!」

 まあそんなこんなで少し戸惑う学校生活が始まった。でも、少し美香には楽しみでもあった。
だって・・・
「なあ。ミーちゃん!!あの人。あのうちらから前2つ目の列にいる。ほらあのぴょんぴょんあたま
の人カッコよさそうやんか。」
「もう馬鹿なこと言わないでよ!」
美香はそう答えたけれど確かにかっこいい。今さっきすれ違ったときについ目でおってしまった人だ。
両手をぎゅっと組んで、「一緒のクラスになりますように」と祈った。まあ絶対そうならないとは思っ
ていたけれど、やはり祈らなければいけないと思うほどかっこよかった。
 ここの学校では生徒の名前を呼んで、まあ、「00組00番00 000君」という感じで発表するらしい。
美香が祈る理由はもうひとつにあった。ここの児童数ははんぱじゃなく、1000人超えの学校らしい。だ
から1学年に6組ぐらいあるから彼と当たる確立というのは普通の学校いじょうに少ない。
手を組んだまま名前が呼ばれた。
「4組24番矢杉 美香さん」
「えっ?わたし?」
「そうやミーちゃんやでうちは3組やったけ残念やな・・・まあしゃあないな」
「うんそうだね!残念だね!」
そうしてガッツポーズをした。そして一瞬とまってもう一回ガッツポーズをした。
なぜかというと・・・
「4組29番渡桐 光流君」
「へ?あっはい!」
そう返事したのが彼だった。あのぴょんぴょん頭の
 1瞬みんなの目線は彼のほうへ行った。「神の子」やらいろいろの声がする。
あるこは、
「わあ。4組良いな。うちも青春したいわ。」
などと。またある子は
「へん!あんなやつのどこがかっこいい!俺のほうが十分だぜ!」
と体育館中がまるでどこか旅行に行っているのか?と、思うくらいだった。
キーーーーーーーーーーーン
耳をつんざくような音が聞こえた。
「皆さん静かにしてください!発表を続けます。」
その後もまだ静かにはならなかった。でも美香には何もかもが耳に入らなかった。ただ『渡桐 光流』と
かいう名前の男の子と一緒の暮らす。ただそれだけで旨がいっぱいになった。もしこれが神様の仕業だっ
たら、美香は確かに神様を好きになっている。



コメント

のん 2012/12/28 22:02
これって、物語ですよね?


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